舌を巻く
【したをまく】[成句]
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〔補説〕 漢書(揚雄伝)
(相手に圧倒されて)非常に驚く。感心する。




世界と戦うにはちょっと消極的なレースが続いてもどかしかったんです。
かつて活躍した選手は絶対後ろでは行かなかったですよね?
ガンガン前に行って積極的にレースを自分で作ってましたよね?
私は、そんなレースがしたいんです。



以前も触れたけど、男子も含めて日本人でレースメイク出来る現役マラソン選手はほぼ皆無だと思う。
挙げ句、タイムも伸びない(;´∀`)
結果、陸連は経験と才能が必要なレースメイクよりもタイムの方を優先して、国内選考レースにペースメーカーを付けたわけです。

しかし、今回は違った(`・ω・´)
冒頭の文章はその選手のレース前の言葉だ。
そう・・・

あの強い"野口みずき"が帰ってきた!!
 
 
自己ベストを3分近く更新して勝ったのも、世界陸上に一発内定したのも"木﨑良子"なんだけど、一旦その話は置く(;^д^)

"野口"はレース前から絶好調宣言。
その宣言に偽りなく、最初から先頭集団の一番前、ペースメーカーの天満屋"小原怜"の後ろに付けていた。
ペースメーカーは近年まれに見る安定感(失礼)で設定の5km17分・1km3分24秒をきっちり刻んでいて、「"小原"ちゃん偉いなあ」とか思って見ていたんだけど、解説ゲストの"藤原新"が衝撃の事実を指摘した。

"野口"選手は、ペースが落ちたらペースメーカーの視界に入ってプレッシャーかけて、ペースが安定したら視界から消える、という方法でペース調整してると思います。

(lll゚Д゚)・・・

"小原"ちゃんはコントロールされているだと!?(; ・`д・´)

選手がペースメーカーに意見するというケースは間々ある。
特に外国人選手は「ペース上げろ(#゚Д゚)ゴルァ!!」とあからさまに指示したりする。
しかしそれは「自分が走りやすいように」というのが根幹にあるわけで、要求通りにならなかった場合はペースメーカーを無視して行ってしまうということもあり得る。
「序盤の無駄な駆け引きによる消耗を避け、ペースを一定かつ速めで安定させることで後半まで力を残し記録を狙う」というのがペースメーカーを置く目的だろう。
選手によっては邪魔かもしれないし、ペースメーカーにペースを乱されるなど本末転倒ではあるけど、公式に「楽してください」と言っているものなのだから使えるなら使うに越したことはない。

なのに・・・
その安定感すら自ら作り出すのかよ(;・∀・)
「従う」、「無視する」意外にそんな方法があるとは・・・
さらに10km過ぎでは邪魔にならないよう給水を取らずに走っていた"小原"ちゃんに自らのドリンクを差し出す心遣い。

本来補助してるのはペースメーカーのほうなんだけどなあ(;^ω^)

レース後の会見で

Q.ペースメーカーを上手くコントロールされていたようにも見えましたが?
A.そこまではないですね。ペースメーカーの人に任せていました。エチオピア勢が給水のところで4~5人がバーッと来ていたので、小原さんが給水を取りにくいだろうな、と思って、私が取った給水を渡していました。しっかり仕事をしてもらわないといけないので、給水も取ってくださいね、みたいな気持ちで協力しました。


逆に怖いわ(lll゚Д゚)
"小原"ちゃんには同情せざるを得ない。

ずっと同じ位置で走っていたのも偶然ではなくその位置を意識的に取りに行ったようで、20kmの給水では先に取ったエチオピアの選手に倒されてしまった自らのドリンクを、一切スピードを落とさず冷静にキャッチ。
「スムーズな給水のために左側にいた」んだそうだ。

試合巧者という点ではケニアの"キャサリン・ヌデレバ"も凄かったけど、彼女の場合は「レースを俯瞰出来る視野の広さと分析力」が驚異だったので「優位に戦える環境を作る」"野口"とは質が違う。


でもその"野口"も36km付近から徐々に離されて3位。
まあ全盛期のようにはいくまいよ(´・ω・`)
ただ、自ら語っていたように日本人1位だけを狙った消極的な駆け引きではなく、レースに勝つ事を意識して走っていたのは間違いない。

レース前、高橋尚子との対談で「後輩に対する想いがある」と話していたらしい。
レース後、優勝した"木﨑"がこう言っている。

「こういう人がいるから日本は強くなったんだな」と思いました。
自分は付くレースしかできませんが、積極的なレースを見させていただき、良い刺激をもらうことができました。


伝わったんじゃないでしょうか。
ただ、見せた背中がでかすぎる(;^д^)
勝ったのは"木﨑"だけど、終始レースを支配していたのは"野口"だった。


順位はともかく"野口"のタイムは2時間24分5秒。
これは『大阪国際』を勝った"福士加代子"より速い。
選考レースで日本人3位以内であれば俎上には乗るので、4月の『ボストン』と『ロンドン』で2時間24分未満が2名以上出たりしないかぎり選ばれるのはほぼ確実だと思われる。

本人はこのレースで完全復活を目指したそうだけど、この結果を受けて「復活ではあるけど完全ではないですね」とのこと。
じゃあ完全を見せていただこうじゃないの!
ちょっと気が早いけど

世界陸上マジ楽しみヽ(・∀・)ノ
 
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